出版物の総額表示義務化に反対の声が上がっています。
そんなこと考えたこともなかったので、手元にある本の表示を確認してみます。
「定価:本体価格2,800円+税」となっています。
小売販売では、この表示を以下のどれかの表示にすることが義務化されます。
3,080円(税込)
3,080円(税抜価格2,800円)
3,080円(うち消費税額等280円)
3,080円(税抜価格2,800円、消費税額等280円)
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出版物の総額表示義務化の目的は何?
なぜこのようなことをしたいのでしょう?
これは、重税感をごまかすためだと思われます。
それいがい考えられません。
飲食店でも、5%の頃は総額表示、8%の時は税別表示が認められ、
10%に戻ったら、総額表示になるとかいう話を聞いたことがあります。
8%の時はなんかよくわからない数字だから、税別でもごまかしが効くけど、
10%になると、一目見て一割だとわかって、国民が税金を負担している感覚がますからだと、
誰かが言っているのを聞いたことがあります。
確かにそうですね。
他にも、税金という名前ではないけど実質的には税金となっているものも多々あります。
社会保険や年金も実質的に年金だし、最近話題のレジ袋とかも、間接的に消費税の負担が増加しています。
ちなみに、2020年6月末で、キャッシュレスポイント還元が終了したのは再増税だなんて言われています。
日本には、税金という名前がついていない税金がたくさんあります。
出版物にかぎっていうと、電子書籍だけの世界にしたいという目的があるのかもしれません。
出版物の総額表示義務化はいつから?
こちらのページに以下の記述があります。
総額表示義務の特例として、平成25年10月1日から令和3年3月31日までの間(注)、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていれば税込価格を表示することを要しない
出版物だけのルールではないようです。
ということは、新しい本なら、税込み表示になっているかもしれないと思って、最近購入したベンジャミン・フルフォードの「人類最終戦争 ―「闇の支配者」が仕掛けるオペレーション黙示録」の表示を確認してみました。
税抜き表示になっています。
出版物の総額表示義務化の問題点は?
総額表示にすると、カバーを変更する必要があり、多大な費用、労力がかかります。
また、古い本は対応ができないので、絶版となってしまいます。
カバーを作成して書店に配布する出版社も、書店に費用を請求することが難しいので、
廃業に追いやられる可能性もあります。
過去に、消費税を導入したときに同様の問題が生じています。
出版社1社平均3623万円の負担となり、しかも、現場も大混乱したそうです。
回避策はあるの?
特例期間では、「現に表示する価格が税込価格であると誤認されないための措置」を講じていればという回避策がありましたが、令和3年3月31日からはこの方法がつかえなくなります。
特例の延長、もしくは出版物そのものを総額表示義務化の特例とするしかないでしょう。
特例の期限が半年後に迫っているせいか、
ツイッターでは、「 #出版物の総額表示義務化に反対します」というハッシュタグがトレンドに浮上しています。
特例の期限終了後もスリップのボウズへの総額表示は有効とのことです。
新しい本に挟まっている紙のことです。
それを入れ替えるだけでもよいということです。
また、「何らかの形で価格が表示されていれば認められる」というのが財務省の見解です。
なので、カバーの交換以外に、値札シールを貼るとかは良さそうです。